どうも桑田です。
現代人で悩んでいる人が多い腰痛や坐骨神経痛。
それの対策として大殿筋(おしりの筋肉)のストレッチを行う人が多いかと思います。
大殿筋はお尻についている大きな筋肉で、私たち人間が動くためには必要不可欠な筋肉です。
そんな大殿筋も緊張が強くなったり、過度に負担がかかってしまうと腰痛や坐骨神経痛はもちろんのこと、首や背中、膝のトラブルにも発展します。
ならば大殿筋のストレッチは重要!
と、言いたいところなのですが、高確率でストレッチのやり方を間違えている方によくお会いします。
今日の記事は大殿筋のストレッチのポイントとストレッチを「するため」に必要なポイントをお話しします。
大殿筋ってどんな筋肉
まずは大殿筋がどんな形をしているかを知ることが大切です。
大殿筋は骨盤の骨である腸骨という骨や背骨の最下方にある仙骨や尾骨からスタートして太ももの骨である大腿骨や大腿骨の外側にある腸脛靭帯までを結んでいる筋肉です。
まんま、お尻に触れたらそこが大殿筋と思っていただいても問題ないかと思います。
大殿筋の働きとして、学術的には股関節の伸展という腿を後ろに持っていく働きが主体と言われています。
後ろにあって骨盤や仙骨尾骨の方へ大腿骨を引くためそう考えられています。
よくある大殿筋のストレッチ
では大殿筋をストレッチするにはどのようにすれば良いのでしょうか。
動きとしては腿を前からお腹の方に近づける方向へ動かせば大殿筋は伸長していきます。
そのため、こんな感じでお腹と腿を近づける動きであったり。
足を宙ぶらりにして腿とお腹を近づけるような動きを行ったりします。
どちらも大殿筋を伸長するストレッチです。
雑誌やホームページで見たことがある人も多いのではないでしょうか。
これらの方法はストレッチとして間違えていません。
特に前者は私も実際に利用者さんや患者さんで使うことが多いストレッチです。
なら大殿筋のストレッチはこれをやればいいのね!
と思ってしまいがちなのですが、実はいきなりこの方法を行なって、うまくストレッチできてる人は多くありません。
伸びてる感じがするけど違うの?
そういう意見もよく聞きますが、ストレッチの本来の目的は「制御した筋肉の伸長」です。
よく行われがちなのはただ伸びているだけであったり、実は伸びてないけどこの動きがストレッチだから〜と言い聞かせているパターンの人が多いのです。
大殿筋のストレッチには背骨の動きが必須
では方法が合っているのに上手く大殿筋がストレッチが行えない場合にはどのようにすれば良いのでしょうか。
そこで必要になるのが「背骨」の動きです。
背骨がしっかりと丸まったり反れる状況であること
他の記事でも度々書かせていただいている背骨の丸くなる動きや反る動き。
この要素を最低限でも取り入れていかないと、正しい大殿筋のストレッチは難しいです。
そのため、まずは寝て背骨が動くのかチェックをしてみてください。
腰骨を反らせます。お尻はついたまま行います。
腕をどかすとこんな感じです(実際に行う際には腕はどかさないでください)
腰骨を丸くします。ベッドと腰の間を狭める動きです。
腕をどかすとこんな感じです(実際に行う際には腕はどかさないでください)
こういった動きをまず行えることが背骨の初歩的な動きになります。
本来であれば背中の動きや首の動きもあるのですがとても長くなってしまうため今回は腰骨の動きのみを紹介します。
おそらく半分以上の方は上手く動けなかったり、背骨以外で頑張ってしまったり、呼吸が止まってしまう方が多いかと思います。
そういった方にとっては、いきなり大殿筋のストレッチをするより背骨の基礎的な動きを行う方が大殿筋の緊張や硬さが取れやすくなります。
上記の動きはチェックとしてだけでなく実際に利用者さんや病院の患者さんに練習してもらうことが多い動きです。
ぜひ行なってみてください。
背骨が全く動かない、または痛みがあってできない場合には・・・
しかし、上記の背骨の動きを全く行えない方や痛みを生じてしまい行えないという方もいらっしゃるかと思います。
そういった方に行なっていただきたいのは胸郭(肋骨・あばら)や肩甲骨を動かす練習です。
中でも胸郭がしっかり動く胸式呼吸は大切で、背骨が動かない人や痛みのある方のほとんどは腹式呼吸になっているかと思われます。
胸式呼吸は
吸う時に胸が膨らみ、お腹が凹む
吐く時に胸がしぼみ、お腹が膨らむ
呼吸です。
この動きは背骨の丸める・反ると同様に人間の基礎的な動きとして大切な要素です。
おそらくほとんどの方が吸うとお腹が膨らみ、吐く時に凹むと思います。
そうならないようぜひ練習してみてください。
背骨や胸郭を動かしてから再度大殿筋ストレッチ〜制御した伸長〜
先ほどの背骨のワークや胸式呼吸を行ったらぜひ大殿筋のストレッチを再度行なってみてください。
「あ、やりやすい」
という感覚がまず感じれるかと思います。
これでめでたく大殿筋のストレッチを完了!
というところなのですが、まだ確認しなくてはならないことがあります。
そう、ただの伸長感ではなく制御した伸長にならないといけません。
制御した伸長とはどういうことなのでしょうか。
制御とは体の状態を把握している状態です。
つまり大殿筋をストレッチしているときに体がどのようなことをしているかを感じ取ることが制御につながります。
例えば先ほどのこのストレッチ
ほとんどの方が大殿筋の伸長感だけを求めるかと思います。
しかし、それでは制御できているとは言えません。
今回のストレッチを例に私が感じている・観察していることを紹介します。
ほんの一部ではありますがこんなことを感じ取ったり、観察をしたりながらストレッチを行なっています。
もう「伸長感とは?」という感じではないでしょうか笑
ぜひこの中で一つでいいので観察しながら大殿筋のストレッチを行なってみてください。
おそらく同じ動きでも全然違うストレッチになるかと思います。
私は実際に利用者さんや患者さんの動きや姿勢を見る際にこういったことを観察しています。
背骨どう使ってるのかな
呼吸してるかな
足は使ってるのかな
頭の中はこんなことばかりです笑
あとがき
いかがでしたでしょうか。
割と馴染みのあるストレッチなので調べたりして実際にストレッチした経験のある方も多いのではないでしょうか。
ぜひ大殿筋のストレッチを行う際には参考にしていただければと思います。
ではでは。